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なんとも奇妙な病気

2020.05.13

スタッフブログ

 

 

「免疫力が下がってしまっているのに、
 免疫力を下げる薬を使わないといけない」

 

このような奇妙な病気があります。

 

この病気の名前を「免疫介在性好中球減少症(IMNP)」といいます。
なんか難しい名前ですね。

 

ざっくり言うと
免疫を行う「好中球(白血球の1種)」という細胞が、
これまた免疫を行う「抗体」や「補体」と呼ばれる物質によって
壊される病気です。

 

うーん
なんかまだよくわからないですね・・

 

さらにざっくり言うと、

免疫がおかしくなってしまい、

自分で自分の白血球を壊して、免疫力が下がってしまう病気です。

 

結果として好中球(白血球)の減少がみられます。

 

この病気は初期の段階では症状がでないこともあり、
健康診断や、別の病気の治療中などに見つかることも多いです。

 

しかし、進行すると、感染症を起こし、
体調をくずします。

 

治療はおかしくなった免疫を抑える薬を使います。

 

ここで、この病気の治療中のF君の紹介です。
別の病気の治療中にこの病気が見つかりました。

 

色々な検査を行い、「免疫介在性好中球減少症」と診断し、
治療を行ったところ、すごく数値が良くなりました。

白血球 好中球
治療前 2480 800
治療後 9530 8010

 今現在も治療は順調です。

 

健康診断などで、白血球の異常値が見つかり、

お困りであれば、是非当院までご相談下さい。

 

動物病院京都 西京桂 獣医師 黒島稔也