2020.03.08
動物にもこんな病気あるの?
第4回 あれ? 尿がでない? ~膀胱炎~
京都市西京区、南区、右京区、向日市の皆様こんにちは。
動物病院京都 西京桂の獣医師 黒島です。
朝と夜はまだ寒いですね。
皆さんは、寒い時期に増える病気があることを、知っていますか?
「えっ! そんな病気があるの」と思われる人もいるかもしれません。
実はあります。
それは猫の膀胱炎です。
もちろん温かいときにもなりますが、寒い時期には明らかに増えます。
寒くなると、水をあまり飲まなくなり、尿が濃くなることが原因ではないかと言われています。
(他にもストレス、体質、食事など、寒さがあまり関係ない原因もあります)
尿が赤い、尿が出にくい、何回もトイレに行く、などの症状がよく見られます。
ここでタイトルの回収ですが、尿が出にくいと1回の尿量が少なくなるので、尿が出てないように見えるのです。
単に出てないように見えるだけでは、ただの膀胱炎です。
しかし、本当に出てないのであれば、尿を出す道(尿道)が詰まる尿道閉塞という、少し怖い病気となります。
(これは膀胱炎が原因で起こります)
尿道閉塞は放置すると、腎臓病を起こします。
命に係わる病気です。
この2つの見分け方は、実は簡単です。
病院に来てもらえれば、触診ですぐわかります。
尿が出てなければ膀胱がカチカチになるので、触ればわかるのです。
勿論どちらのケースも治せます。
尿道が詰まっていれば、尿道カテーテルを使って詰まりを解除します。
そのあとは膀胱炎の治療を行います。
治療方法は
① 食事療法
② 点滴(尿が濃いのが原因となるので尿を薄くします)
③ 痛み止め(膀胱炎は痛いです)
④ ストレスを減らす(トイレ環境の改善、生活環境の改善など)
です。
また膀胱炎が原因で尿石ができることもあり、その際は手術が必要となるケースもあります
。
膀胱炎は長く付き合っていかなければいけないケースも多く、なかなか厄介な病気です。
しかし治療できる病気ですので、恐れるようなものではありません。
相談していてだければ、しっかりとサポートさせていただきます。
猫ちゃんの尿でお困りの方は、ぜひご相談ください。
動物病院京都 西京桂 黒島