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血液疾患

血液疾患の概要

犬や猫にも、白血病や血小板減少症などの有名な血液疾患があります。
血液疾患は、病気の発見が遅れてしまいがちで、治療が遅くなると死に直結する恐ろしい疾患です。
難治性の病気が多く、一生涯において薬を処方しながらの治療となるケースもあります。
豊富な症例数と医療知識において、なるべく動物の体の負担がかからないように治療を進めていくことが大切になります。

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各疾患詳細

貧血

症状

元気がない・食欲がない・口や鼻の粘膜が白い・呼吸があらい・すぐ疲れるなどがみられます。

好発犬種猫種

犬・猫ともにみられます。

原因

原因は様々です。出血・中毒(玉ねぎ、ネギ、アセトアミノフェンなど)・寄生虫(バベシア)・ヘモプラズマ・ウイルス(FIV、FeLV、FIP)・フィラリア・大量のノミやマダニ・慢性的な炎症・鉄の不足・過剰な免疫による赤血球の破壊・リンの不足・血栓・慢性腎臓病・過剰なホルモン(エストロジェン)・腫瘍・肝臓病・骨髄の病気などが原因となります。

治療

原因が多くあるので、しっかりと検査を行い、原因を突き止めてそれに応じた治療を行います。輸血が必要となることもあります。代表的なものは過剰な免疫が原因で赤血球が破壊される貧血です。この貧血は重症になることが多く、免疫を抑える薬(プレドニゾロン、ミコフェノール酸モフェチル、レフレノミドなど)が必要となります。治療により貧血が改善され体調が良くなります。

血小板低下症

症状

皮膚に紫色のアザのようなものがみられます。出血しやすくなり、血が止まりにくくなります。

好発犬種猫種

犬にみられます。

原因

過剰な免疫による血小板の破壊・骨髄の病気で血小板が造られなくなる・血栓ができる病気で血小板が使われすぎるなどが原因となり、血小板数が低下します。

治療

過剰な免疫が原因で血小板が破壊されている場合は免疫を抑える薬(プレドニゾロン、レフルノミド、ビンクリスチン、ミコフェノール酸モフェチルなど)を使います。骨髄の病気、血栓ができる病気であれば原因を突き止めて、その治療を行います。血小板の破壊が原因であれば治療により血小板の破壊が治まり血小板の数が回復します。
また血栓ができる病気が原因であれば原因を治療することにより血小板の消費が減り血栓が出来にくくなります。骨髄に問題がある場合は原因を突き止めて治療を行いうことにより血小板の産生が回復します。

白血球低下

症状

免疫力が低下するのでいろいろな病原体に感染しやすくなり発熱、元気・食欲の低下などがみられます。

好発犬種猫種

犬でも猫でもみられます。

原因

ウイルス(FIV、FeLV、パルボ、ジステンパーなど)・重度の炎症・重度の細菌感染・骨髄の病気・過剰な免疫による破壊で起こります。

治療

感染の予防・治療のために抗生物質を使い、原因を突き止めて治療していきます。治療により白血球数が改善し免疫力が回復します。