「健康診断をしてほしい」
「トイレの時間が長いかもしれない」
このような訴えで来院された猫さんがいます。
7歳の男の子です。
早速、身体検査、血液検査、尿検査、超音波検査をさせてもらいました。
血液検査では特に異常がありませんでしたが、
超音波検査を行ったところ、膀胱の中がドロドロしています・・・
膀胱エコー写真(通常は膀胱の中は真っ黒です)
聞けば、過去に尿石症になったことがあるとのこと。
尿検査では尿石は見えませんでしたが、
「尿石症(シュウ酸カルシウム)の可能性あり」
と判断しました。
今日は猫の「尿石症」についてお話させていただきます。
猫さんで多い尿石症の種類は2種類で、
・ストラバイト(リン酸マグネシウムアンモニウム)
・シュウ酸カルシウム
があります。
症状としては「膀胱炎」を起こします。
・尿に血が混じる
・何回もトイレに行く
・尿が出にくそう
・トイレで痛がる
・長い時間トイレにいるが、尿があまりでていない
などがみられます。
発生しやすい時期としては、
今のような寒い時期によく起こります。
診断は尿検査、画像検査(超音波、レントゲン)で行います。
ストラバイトは尿の顕微鏡検査でほぼ見つかりますが、
シュウ酸カルシウムは顕微鏡検査で見つからないこともよくあります。
どちらの「尿石症」も基本的に尿石症用の食事で治療します。
また、たくさん水を飲んでもらえるようにするのも大事です。
今回の猫さんも食事を変更して治療していくことになりました。
だいたい1~2週間で治療効果がみられると思います。
下部尿路用チュール食べてます
早く良くなってくれるといいですね。
猫の尿でお困りでしたら、是非当院までご相談ください。
動物病院京都 西京桂 獣医師 黒島稔也