2020.08.13
スタッフブログ
「水をすごく飲む」
「おしっこの量が多い」
「体重が減ってきた」
このような訴えで来院されたワンちゃんがいます。
トイプードル 12歳 女の子です。
実はこの時点でピーンとくる病気があります。
そのことを考えながら、検査をしたところ、
血糖値が高く、尿糖もでている。
予想通り、「糖尿病」でした。
今日はそんな「糖尿病」のお話をさせていただきます。
「糖尿病」は簡単に言うと
糖分を体のエネルギーとして、使うことが出来なくなり、
血糖値が上がり、尿中に糖が出る病気です。
犬の「糖尿病」の原因として多いものは
①副腎と呼ばれる臓器の病気によるもの
②女性ホルモンによるもの
③膵炎に関わるもの
④遺伝性
⑤薬によるもの
等があります。
個人的に出会うのが多いのは①と②です。
犬の「糖尿病」の症状でよくみられるのは
①水をよく飲む
②尿の量がすごく多い
③食欲がすごい
④すごく食べるのに痩せてくる
⑤目が白くなる(白内障)
です。
治療方法は
①インスリン注射
②原因の除去
③食事療法(補助的)
があります。
今回のワンちゃんは、色々と検査をさせてもらった結果、
女性ホルモンによる「糖尿病」と診断しました。
このタイプの糖尿病は、避妊手術を行うことにより、治ることがあるので、
インスリン注射により血糖値を安定させた後に、避妊手術を行いました。
(避妊手術により女性ホルモンを抑えられます)
その結果、糖尿病を完治させることはできませんでしたが、
インスリンの使用量が減り、病気の管理がしやすくなりました。
現在の体調は良好です。
糖尿病の治療はなかなか大変なのですが、
飼い主様といっしょに治療を頑張ってくれています。
ササミ大好きFちゃん
今日もお利口にできました。
「水をすごく飲む」
「尿量が多い」
「すごく食べるのに痩せてきた」
などの症状でお困りの方は、
是非当院までご相談ください。
動物病院京都 西京桂 獣医師 黒島稔也